医療連携 いつやるんですか? 今でしょ。
平成23年春 友添執行部が動き出すのとほぼ時を同じくして、久留米医師会理事 日高整形外科院長より申し入れがありました。
BP製剤について、医師、歯科医師で理解を深めたい、久留米医師会・歯科医師会で講演会を共催したいと。
BP製剤投与患者 顎骨壊死の報告がされ、平成22年3月「BP関連顎骨壊死に対するポジションペーパー」が発行され、11月には、日本医師会、日本歯科医師会共著「BP系薬剤投与患者への対応 Q&A」が会員向けに配布されました。
第5次医療法改正 平成19年4月1日施行。
「医療計画の見直し等による医療機能の分化・連携の推進。」(医療機能の分化・連携を推進することで、患者に転院・退院後も考慮した切れ目のない医療(シームレスケア)を提供し、早期に在宅生活へ復帰できるようにすること。)医療連携の掛け声が声高に首都東京から聞こえ、九州久留米にも徐々に届き始めた頃でした。
黒船来航、法人改革で てんてこ舞いのこの時期、開国へ舵をきりました。
それから2年。本会では、医療連携講演会開催、会員むけ病診連携アンケート実施、そしてシームレス口腔ケア臨時委員会活動開始、周術期口腔機能管理協力歯科医名簿作成、研修セミナー実施と準備を進めてきました。
県歯口腔保健条例臨時委員会での諸先輩からのアドバイスは「がん病診医療連携については、次期医療保険改定も含め国は、本気。歯科が逃げることは許されん雰囲気。」でした。
BRONJについてのポジションペーパー発行、その後3年弱で、「がん治療上、骨粗鬆症等治療上、BP製剤は必要であること」、「経口BP製剤において歯科医師の休薬指示により、骨折、寝たきりが増え問題になっているとの主張があること」、「投薬前に外科的歯科治療が必要な場合は、完了し、歯周組織の状態を良好にしておくことが重要であること」等が明らかになってきました。
シームレス口腔ケア臨時委員会の目標を、「骨転移が多く、BP製剤の静脈点滴投与が予想される 乳がん、前立腺がん、多発性骨髄腫等患者で投薬前に歯科治療 特に観血処置を受けていただく流れをつくる」、「周術期口腔機能管理協力歯科医を幅広く久留米医師会、市民に知ってもらう」、「がん患者の緩和ケア、医療費削減の為に、周術期口腔機能管理の重要性を医師会、歯科医師会そして行政において理解を深める」に置きました。
現在、会員向け周術期口腔機能管理協力医研修セミナー開催は、3回を数え、医師会、久留米第一病院、古賀病院21とは、それぞれ数回にわたり協議を重ねています。行政との協議の準備も始まりました。連携ポスター、周術期口腔機能管理協力歯科医名簿は、医師会会員、久留米大学付属病院、聖マリア病院、古賀病院21、久留米第一病院、久留米大医療センター、に配布、設置していただきました。DPC(診断群分類包括評価)の兼ね合いから病院も地域医療連携に力を入れ始めている状況もありました。
しかし、連携効果を会員が実感するには、かなりの時間を要することでしょう。
果たして紹介患者がどれだけ来るのか。講演会開催費用を始め会員の貴重な財産を投資した分が還ってくるのはいつになるのか。
今後の久留米歯科医師会の戦略、熱意にかかっていることは確かです。
現在は、シームレス口腔ケア臨時委員会委員12名のみが盛り上がっている、自己満足というのが本当のところでしょう。歯科医師政治連盟 石井みどり候補は、ダイバーシティーDiversityという新たなフレーズを打ち上げています。
Seamless Oral CareそしてDiversity。
「医療連携 いつやるんですか? 今でしょ。」
シームレス口腔ケア推進施策検討臨時委員会からの申し送りです。