2021年会長年頭所感
新年明けましておめでとうございます。久留米歯科医師会会員の先生方におかれましては、健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。昨年は久留米歯科医師会の会務全般につきましてご支援とご協力を賜り厚く御礼申し上げます。本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
令和2年は世界、日本、先生方にとり従来とは違った1年であったと思います。令和元年12月位より中国武漢で原因不明の感染症が発生したとのニュースが流れ、順次拡大2月初旬日本でもクルーズ船での感染が報告され、大都市を中心に日本各地で感染が拡大、WHOより2月11日新型コロナウイルス感染症COVID-19と発表されました。この影響は久留米歯科医師会にも及び令和2年3月予定しておりました久留米歯科衛生専門学校創立40周年記念式典の延期、卒業式の縮小、謝恩会の中止、4月入学式の縮小、3年生臨床実習の中断、全学年リモート授業の開始、6月歯の健康フェスタの中止、学術講演会の中止、直近では令和3年1月の新年会の延期を決めました。令和2年12月現在久留米歯科医師会、久留米歯科衛生士専門学校の諸行事の開催について新型コロナウイルス第3波の到来で先が見通せない状態です。
先生方の診療所でも令和2年3月後半位より来院患者さんの動向に影響が出てきたようです。4月、5月の診療報酬は平均で30%近くダウン。国は雇用調整助成金、県、市を含めた各種融資制度、医療従事者慰労金、感染症対策の補助金等の政策を発表し、久留米歯科医師会でも5月の連休中に種々の融資制度をまとめました資料を先生方に棚配布いたしました。このような融資制度を使用された先生方もおられると思いますが、収入の減少分の補填にはなっておりません。
医療保険関係では個別指導、新規個別指導、集団的個別指導が中断されておりましたが、令和2年11月より新規個別指導は再開され令和3年3月までは予定が開示されております。その後のことについては今後の感染症拡大の状況次第ですが、先生方には情報が入り次第迅速にお伝え致します。
久留米歯科医師会では令和2年度は新型コロナウイルスの影響で色々な行事を中止、延期致しましたが諸団体とは定期的に連絡を取っており、特に県行政、市行政、保健所、警察署、消防署、久留米大学病院、聖マリア病院等とは連絡を密にとり良好な関係を保っております。今回の新型コロナウイルスへの対応でも行政には医療関係消耗品配布の要請を行い、久留米市へは7月の豪雨災害時に久留米歯科医師会備蓄の口腔ケア関係の備品を提供致しました。
会務運営及び財務状態につきましては良好に推移しております。公益目的事業につきましては、支出がここ数年予算額を下回っております。特に令和2年度は諸事業の中止、延期を行いましたので公益目的支出額は目標を下回りますが、コロナ禍終息後には従来通りの支出に回復できるものと思っております。
専門学校につきましては、全国の歯科衛生士養成機関の多くが定員割れしております。久留米歯科衛生専門学校では昨春定員50名に58名入学、今年度につきましては12月の試験で64名の入学が決まっております。久留米歯科衛生士専門学校の学生数確保が久留米歯科医師会の財務上重要な問題であり、また先生方の歯科医院の経営上も歯科衛生士の確保は重要な問題であります。今後も継続的に学生の入学定員の確保に努力して行きたいと思っております。本校は他校に比べ建物の古さ、立地の不利等がありますが歯科医師会立のメリットを高校側、受験生に説明し、学費の安さ、面倒見の良さをアピールしております。周辺の歯科衛生士養成校が定員割れを起こす中そのようなことが高校側から評価をいただき、受験生の増加につながったと思っております。今後も高校側、受験生のニーズをくみ上げ受験希望者の増加につなげていきたいと思っております。会員の先生方におかれましては、学生募集に対し今後もご協力をお願い致します。
学生数の増加により財政的な余裕ができましたここ数年会館、口腔保健センター、新館の改装、設備の新設、改修を行ってまいりましたが令和3年度は新館外壁の修理、塗装を予定しております。授業内容に関することでは、令和2年度よりカリキュラムを変更いたしました。より現在の国家試験に即した授業科目に変更しており、総授業時間数の削減、臨地実習の見直し等を行い国家試験合格に向け学生教育の質を上げていく予定です。
今年一年、役員一同、会員の先生方よりお預かり致しました久留米歯科医師会ということを肝に銘じ、会務運営を行っていく所存です。
本年もどうぞ宜しくお願いいたします。